
こんな方に向けて書いています
- Rタイプと現行のSCW3の構造の違いを知りたい方
- 中古でRタイプとSCW3のINFINITYを見分けたい方
ウエスタンアームズは同じ外観のモデルでも、中身は複数回アップデートされています。
ウエスタンアームズは現行の物がSCW3ですが、オークションやフリマサイトを見ているとRタイプ(パーフェクトver.)なるものがあります。
そして、このRタイプって1万円代で購入できるので、今のウエスタンアームズから考えたら凄くお手頃なんですよねー

しかし、商品説明欄をよくよく見てみると"Rタイプ"と記載されていることで、「現行のSCW3とは違うのか?」となる訳です。
今回はそんなRタイプとscw3の違いを解説していきます。また、後半ではINFINITYの外観に絞って紹介もするので、中古を購入する際の参考にもなると思います。

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ウエスタンアームズのRタイプとSCW3の構造の違い
結論から言いますと、Rタイプとscw系の大きな違いはマガジンバルブを叩く構造にあります。
Rタイプはハンマーで本体にあるファイアリングピンを叩くことで作動し、SCW3はハンマーに付いているファイアリングプレートでマガジンのバルブを叩いて動作する方式を採用しています。

それは外観上にも表れており、Rタイプはハンマーの根元あたりにピンが存在し、SCW3はハンマーの根元にピンが無いのが特徴です。
外観はSCW3の方が実銃に近く、ピンを叩くという機構はRタイプの方が近いような感覚です。
この機構の違いは分解してみてハンマーを取り出してみると良く分かります。

Rタイプの物はハンマー自体には何も付いていませんが、SCW3のハンマーには黒いパーツが付いています。この黒いプレートをファイアリングプレートというのですが、この部分の先端付近でマガジンのバルブをたたきます。

これに対してRタイプはフレームに付いているファイアリングピンを叩いているだけなので、ハンマーには何も付いていません。


ただし、この方式はハンマーが下りていない状態でトリガーを引くと、ファイアリングピンが動いてハンマーも一緒に動いてしまうというデメリットもあります。

上側がトリガーを引いていない状態で、下側がトリガーを引いている状態です。これはリアルな動作ではないため、WAはリアルさを求めてSCW3に変化していったというわけです。

まとめると、Rタイプはファイアリングピンによって動作し、SCW3ではファイアリングプレートによって動作する部分が最大の違いです。

なお、現行のINFINITYシリーズでは基本的にSCW3が採用されていますが、唯一スピードコンプだけRタイプが採用されています。
これはRタイプは動作のリアルさを除けば、直接バルブを叩くRタイプの方が信頼性が高いという利点があるからです。
この激発機構に限って言えばSCW3の方が上位互換というわけでは無く、適材適所の関係にあると言えるでしょう。
RタイプとSCW3の最大の違いはバルブの叩き方にある
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RタイプとSCW3の初速の違い
バルブを叩く方法が異なると初速も変化してきそうだと考えたので、0.25g弾を使用して同温度でRタイプとSCW3を5発撃って初速平均を比較してみました。


Rタイプが76.0m/s、SCW3が75.2m/sと0.8m/sほど変化する結果になりました。
今回の実験では若干Rタイプの方が初速が高いという結果になりましたが、個体差の範囲で収まりそうな違いでした。

RタイプとSCW3では初速はあまり変化しない
Rタイプは可変ホップ機能が存在するが、、、
ここまで来て「意外とRタイプも悪く無さそう」と思われている方もいらっしゃると思います。

現行のSCW3では固定ホップが採用されており、ホップアップ機能を捨てる代わりに命中精度はかなり良いです。
しかし、SCW2までは「ホップを掛けなければ近距離の命中精度は良いが、ホップをかけると命中精度が悪くなる」という全員発症の持病がありました。
もちろん、SCW2以前のRタイプには可変ホップが搭載されています^^
スライドを取り外してチャンバーの下から六角レンチを差し込んで回すことで調整できるようになっていますが、、、

ホップをかけて中距離を狙おうとすると弾バラけます。理由はホップの抑えが安定しにくい構造だからです。

まあ、ホップアップを掛けずに近距離で撃つ場合はシューターにも選ばれるぐらいに命中精度は良いです。
近距離のみを狙うのであればRタイプは悪くない性能をしていると思います。

Rタイプに搭載されているホップの精度は良くない
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INFINITYのRタイプとSCW3の外観の違い
ここまでは内部機構の違いについて解説してきましたが、次にINFINITYに絞ってRタイプとSCW3の違いについて解説していきます。
ちなみにですが、現行のSCW3 INFINITY単体でレビューを行っていますので、現行のINFINITYと迷っているは参考になると思います。
>>>SCW3のWA INFINITY6.0のレビューはこちら
パッケージ
まずはパッケージです。
パッケージはRタイプとSCW3で大きく異なっているので、パッケージを確認できれば一発で見分けられるポイントです。


両者を見比べて頂ければ分かるようにRタイプの物はSV(ストレイヤーヴォイト)のロゴが中央にあるのに対して、SCW3の物はウエスタンアームズ社のロゴが中央にあります。
また、どうしてもRタイプは古いのでパッケージの段ボールが劣化している部分も見分けるポイントです。
スライドの刻印
RタイプとSCW3にはスライドに入っている刻印が微妙に異なります。
違いの1つ目はスライド後方です。


SCW3のINFINITYにはSVと刻印が追加されています。
2つ目の違いはスライド中央部分にある"INFINITY"というロゴです。


少し見にくいですが、"INFINITY"というロゴがRタイプの方がエジェクションポートから前の部分に入れられているのに対して、SCW3ではエジェクションポートの真下部分から入れられているのが特徴です。
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アンダーレール
INFINITYのリミテッドシリーズではダストカバーがスライド先端まで伸びている迫力のある形状が特徴ですが、ここにも違いが表われます。


SCW3のダストカバーにはライトを取り付けられるように、アンダーレール化されています。

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トリガー
INFINITYはトリガーシューの交換が出来ることが特徴的ですが、そんなトリガーにも少し違いがあります。
それは"色"です。


Rタイプのトリガーはシルバーに塗装されており、SCW3のトリガーは黒染めされているのが違いです。

なお、トリガーの形状は組み込むトリガーシューによって変わります。
マグウェル
マガジンの挿入を行いやすくするためにグリップ底部に装備される部品がマグウェルですが、それが装備されているかでも判断できます。
手前がRタイプ、奥側がSCW3です。

Rタイプはマグウェルが装備されていますが、SCW3ではマグウェルは装備されていません。
金属パーツの劣化具合
ここまでみて下さった方なら気づいてくださったかもしれませんが、「Rタイプの金属パーツの表面が錆びてない?」と思われた方もいらっしゃると思います。


Rタイプは昔のモデルなので、どうしても金属製パーツが錆びていることが多いです。
なので、観賞用途で綺麗な金属パーツが良い方はSCW3の方を選ぶことをおすすめします。
マガジン
マガジンは意外にもRタイプとSCW3で共通であり、完全に互換性があります。

違いを解説するこの記事であえて共通であるマガジンを紹介しましたが、マガジンについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
▼マガジンの互換性について詳しく見る▼
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性能を求めなければRタイプでも良い

今回はウエスタンアームズのRタイプとSCW3の構造の違いとINFINITYの外観に着目して解説してきました。
Rタイプはファイアリングピンでバルブを直接叩く方式なのに対して、SCW3ではファイアリングプレートでバルブを叩いている部分が大きな違いです。
基本的には動作や外観がリアルなSCW3が良いと思いますが、シューティングを行う場合は信頼性が高いRタイプが選ばれるケースもあります。
とはいえ、中古市場でのRタイプの価格の安さは魅力的なので、「ウエスタンアームズのリコイルを味わいたい」とか「外観はそこまできれいでも無くても良い」という方は1万円代で購入できるRタイプのINFINITYを選んでも良いと思います。
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